今日も萌えてます

白帯ライト級腐女子のBLまんが感想

『ワールズエンドの庭』

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 この作者はエキセントリックな作品が多いように思うのですが、こちらはそうではありません。終盤は特に優しい愛があって癒されます。もちろんエキセントリックなのも面白いですが。

作家:motteke
30才の翻訳家と18才の大学生のBLです。超人工的な環境で超人工的な生活を送ってきた大学生が隣人大家である翻訳家。

きっかけは庭。
「草木が生い茂る庭は 生命力にみちあふれた ひとつの世界」「俺が知らない世界 それを美しいと思った」 庭にハマっていく大学生テクノくん。

テクノくんはノンケでした。そして翻訳家の担当編集者曰く「この人年下NGでノンケには手を出さない注文の多いネコちゃんだから」と。このセリフすごい、完璧に端的に言い表しています。
テクノくんは大家がゲイと知っても動じません。

大家は雨が嫌い。梅雨の季節に恋人を亡くしています。その恋人と、この家で暮らしていました。この家のこの庭を造ったのは亡き恋人で、その後も大家は家と庭を維持して来たのです。

テクノくんは大家とその庭に出会ってから変わった自分に気付きます。大家を愛おしく感じるようになっていました。悲しませたくない、笑っていてほしい、そういう愛情です。

もうね、テクノくんがいい子、可愛いです。年上の大家を甘やかしてやりたいと懸命です。片や、淡々と動じない冷静な態度のテクノくんに居心地のよさを感じている大家。年下で、しかも年齢差があっても庇護欲はテクノくんに有り。

二人の想いは通じ合いますが、仕事の事情で大家はイギリスに発つことになります。「若いお前の足枷になりたくない」と言う大家に対して、「待ってます。3年なんてあっという間ですよ」というテクノくん。そして、自分の想いを伝えます。力強く頼もしい言葉と態度。男前です。

ストーリーが...ではなく、絵と雰囲気がすごくいいんです。なんかこうスタイリッシュというか...最終話にエロありですが、あってもなくてもいいかな。