今日も萌えてます

白帯ライト級腐女子のBLまんが感想

『いただきます、ごちそうさま』

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作家:倉橋トモさん

31才の料理人と19歳の大学生のBLですが、表紙からして”きゅん”ときます。箸持つこの手はヒロト さんだな、そして頬張っているのはハルくん。

めちゃコミックの紹介あらすじ
道で拾った19歳のイケメン・春をシェアハウスに連れ帰り、手料理を与えた弘人。うっかり胃袋をつかんでしまったばかりに、若さゆえの勢いでキスを迫られて...。シェアハウスで育まれる2カップルラブ!

出会いから相思相愛ですが、阻むのはヒロトさんの年齢コンプレックスと過去のトラウマです。まっすぐで、ノンケで、若いしイケメンとなれば気後れするのは当然。なのに「ヒロトさんて 男の人が好きな人?」とド直球で聞いてきます。その上で、恋人いないなら、俺にもチャンスあるってことでいい?って...こんな告白されたら、たじろぐしかないですね。「こんな風になるのはじめてなんだけど 直感ですげーきたし、飯もすげーうまくて 好きになっちゃった」ハイ、ハルくん剛腕です!これ、19歳イケメン大学生と31歳OLだったらどうでしょう?正直嬉しい以外のなにものでもないと思いますが、年上OLでも、ちょっと怯むのではないでしょうか?
モテ人生を歩んできた人は知っています。自分が受け入れてもらえることを。例え初回はフラれたとしても、押し続ければ落とせる自信があるんです。確信犯ですよ。だから年上のヒロトさんの方が余裕がないのです。

そもそもヒロトさんは優秀な人なようです。
もともとはそれなりの会社の、それなりのサラリーマンだったのが、好きな男のために趣味でやっていた料理にどっぷりつかって脱サラして開業しています。それとは別にシェアハウスも経営しているわけですから。
この話、ハルくんに感情移入で読んでいます。ヒロトさんの元にいたら居心地いいだろうなぁと思いながら。大人だし、穏やかで優しいし、料理上手。控え目で奥ゆかしい性格もかわいいです。

このシェアハウスの住人は4人。他の二人も男カップルなのです。事情を理解し合える環境というのは快適ですし、いいですね。

二人の思いは通じ合っても、なかなかコトには至りません。「向こうはただの好奇心 春はあっち側だ」ゲイのヒロトとノンケのハル、この認識があるために、ヒロトさんは受入れられないのです。だけど拒否られてもハルくんは引きません。

「俺がうまいって言うと 笑うんだ 本当にうれしそうに それが可愛くて」
このシーンが大好きです。ハルくんが思い浮かべるヒロトさんの優しい微笑みにやられます。

ヒロトさんのトラウマ相手はノンケ既婚者でした。その彼の好みの味付けが基本でしたが、ハルの好みの味付けに変化します。もう、過去を乗り越えることはできています。
自分の好きなものを好きな味付けで作ってもらえるなんて幸せですね。

出会いからひとめぼれ的な展開ですし、胃袋も掴まれています。物語はハッピーエンドを迎えます。この先があるならば、末永くお幸せが続きますかね?ヒロトさんの心変わりは考え難いですが、若いハルくんはどうかな?対象の選択肢において、男女ともにイケるイケメンは最強なのではないでしょうか?ああでも、唯一無二の存在で居続けてほしい、そんなふうに思う素敵な話です。