今日も萌えてます

白帯ライト級腐女子のBLまんが感想

『自惚れミイラとり』

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作家:中川カネ子さん

同作者の『ワリキリ』が面白かったので、他のも!と思い、読んだのがこれですが、大当たり。もっとコミカルで、エロ度は低く、笑い度は上がります。

イケメンでモテるハルと、超絶美少年だったイオは、中学時代からの先輩後輩です。イオはカワイイ容姿を女子にも愛され、たまたまイオがきっかけで女子に軽んじられたハルですが、イオを茶化した悪口を鵜吞みにした後輩がに暴行を働くところに遭い、イオを助けます。それ以降イオに慕われ続け、高校も大学も、さらには勤め先も追ってきたイオ。まるで忠犬のよう。営業と総務で部署が異なるため、一緒に居たくて煙草まで始めたり...自分にだけ超従順で、なおかつ美貌も健在。そんな容姿から熱い眼差しを10年受けてりゃキープしたくもなる、そんな心境のハル先輩です。でも、いくら可愛くてもイオは男、というわけでモテるハルが女性に不自由することはなく、イオはただのカワイイ後輩というポジションです。
ある日、同僚にゲイかと問われたイオは放心。ゲイと自認しておらず、だからと言って反論もできず、「そんな僕はきもいですか?」と、酔ってハルに泣きつきます。抱きとめて、ヨシヨシしながら慰めるハル先輩は「コイツ自覚なかったんだぁ」と、ちょっとびっくり。

このイオくん、可愛いけれど、私は苦手なタイプです。まずめんどくさい!ゲイ疑惑払拭のため、誘われてソープに行くもコトに至れず。それに凹んで、泣きながらハル先輩んちに押しかけるといった具合に、事あるごとにこんな感じです。話を聴いてやりながら、ハル先輩の内心はこうです。「お前は俺のことが好きなはずだろーが、何 風俗なんか行ってんだよ」そして「不能かどうかいじってやろっか?」とエロモードに突入します。節目がちに「ハル先輩の顔 かっこよくてドキドキしちゃいます」と言われ、ずっきゅんキて、テンションが上がります。不能でなかったことは証明できたのですが、それでもイオはハル先輩に恋するゲイだという認識を持っていません。それを気付かせたいと思うハル先輩ですが、もう、最近では女子よりもイオが可愛く見えて、自分の恋愛対象に危機感を感じます。なまじモテるハル先輩ですから、自分を慕う後輩男子に、自分から好きだなんて言えませんし、言いたくもありません。言わせたいんです。

いちいち可愛いイオ。一緒に食事して、その時のイオのカワイイ態度と顔!
「つーか、なんつー唇してんだコイツ、正気か⁈ どう考えても、さっき食った串カツの油だろうけど!わかってんだよ‼わかってんだけど吸い付きたい故に一旦正気に戻れ‼」と自分に言い聞かせます。そんなハル先輩の葛藤がオモシロイです。

私がイオくんを「ちょっとなぁ~」と思う理由の一つが髪型です。これは好みの問題ですが、いわゆるキノコ、キノコな髪型な男...は好きじゃない。でもまぁ、髪型も相まって女子っぽいです。

なんだかんだでハッピーエンドですが、結論、可愛いは正義!カワイイは性別を不問にします。これがBLの世界。