今日も萌えてます

白帯ライト級腐女子のBLまんが感想

『あれから、俺たちは』

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作家:
久米夏生さん

幼馴染で友達で、出会った時から惹かれてて...このパターンはあるあるですが、ソレです。
八年前に両親が亡くなり、田舎の祖母に引き取られた拓海と、同年3人の男の子。3人は初見では拓海を女の子と間違えるほど拓海は際立つ美形です。これもあるあるパターン、予定調和で安心します。
高校生になっても美しさは健在で、隣に並んだら可愛いから辛いって告白できずにいる女子が結構いるという陰モテ状態です。一方、ガタイよろしく逞しい秋吾は王道のモテ。他2人は普通にいい奴らです。

3話めで拓海が衝撃の事件に遭います。拉致られて強姦されます。手を縛られて、目隠しされて...殺されると思う恐怖。やることやったら解放するのか、抵抗して顔見てしまったら殺されるかも...痛い、早く終わってくれと思いながら、脳裏に浮かぶのは秋吾のこと。好きだと気付きます。

BLに限らずですが、結構過激な内容が描かれているものがたくさんあることを改めて認識します。その表現は様々ですが、強姦なんて超ド級の犯罪ですし、許されません。対男ならいいかというとそんなわけありません。随分以前に読んだ小説『永遠の仔作者:天童新太さん)で、幼い男の子が犯され、周囲はそれを忘れさせようとしますが、おぞましい経験をなかったことにすることは不可能です。消えない苦しみに苛まれ続けます。フィクションであっても、そこんとこが軽んじられていると辛くて読めません。この話では、事を知った秋吾がめちゃめちゃ怒ります。ありがとう、秋吾くん、君の怒りに救われるわと思いながら読んでいました。
ところで、本当かどうか、さっぱりわからないことですが、”腹に精液を入れたら腹痛を起こす”とありました。そうなの?妊娠の可能性はなくとも、感染症を防ぐためにも、衛生的にもゴム着用はすべきと思いますが、男同士で恋をするなら、そういう知識も備えていないとマズいわけですね。ふむふむ...

秋吾は拓海を大好きで、それはそれは覚悟しています。周囲にもカミングアウトするつもりです。これはまんがですが、同性愛による結婚も普通に可能になればいいなと、個人的には思っています。